2017年5月5日金曜日

[平成29年度春] 午後 問4解説

[問題文・解答]


平成29年度4月に実施された基本情報技術者試験の午後試験の問題・解答はIPA公式ページからダウンロード出来ます。(以下リンク)

[問題概要]


この問題は、選択問題で問2〜問7のうち4問を選択する必要がありますです。
出題分野はネットワークで、問題の題材は無線LANのおけるデータの送信です。


[設問1]

a) P.18上段より、最大データ長は1460バイトです。他の機器が無く、データ送信速度が最大となる場合のデータフレーム送信では、図1のうち(3)(4)(6)の各時間を要します。
文中の説明より、最大データ長のデータを送信する場合の各時間は下記の通りです。
(3)W1:101.5マイクロ秒
(4)データフレーム送信時間:248マイクロ秒
(6)W2:16マイクロ秒 ACKフレーム送信時間:24マイクロ秒
よって、総時間は101.5+248+16+24 = 389.5マイクロ秒
1460バイトのデータを送信できるので、データ送信速度は
1460 × 8 × 10-6 / ( 389.5 × 10-6 ) = 29.987 ≒ 30Mビット/秒
となり、「ウ」が正解です。

b) 機器数が増えると他の機器がデータフレームを送信している間は待機する必要があるため、送信時間の平均は長くなります。従って、①機器Aだけが機器Cに対して送信する場合の方が短くなります。

[答] a) ウ b) ア

[設問2]

機器Bと機器Cの間の通信速度が遅くなると、両機器間のデータ送信速度も遅くなるため、送信時間が長くなります。その結果、機器B⇄機器C間でデータ送受中のために機器Aが待機する時間が長くなり、結果として機器Aから機器Cへのデータ送信速度も低下します。よって、「ア」が正解です。
他の機器がフレーム送信していないことを確認してからW1だけ待機するため、機器AがW1だけ待機する回数は機器B⇄機器C間のデータ送信速度が遅くなっても変化しません。
[答] ア

[設問3]

データ送信速度は、W1,W2,データフレーム送信時間,ACKフレーム送信時間を削減することで向上できます。工夫(Ⅰ)ではACKフレーム送信時間を、工夫(Ⅱ)ではW1を削減することが出来ます。
一方、工夫(Ⅲ)ではデータフレーム送信時間を削減することが出来ますが、物理層の通信速度は伝送効率の分母となるため、伝送効率の向上には寄与しません。よって「イ」が正解です。
[答] イ

上記の解説は問題と解答を元に自分なりの考え方を記述しており、間違っている部分もあるかと思いますので、ご了承願います。また、誤りについては正しい考え方をご指摘・ご教授頂けると助かります。

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